■  アトピーってどうよ?



外用のステロイド剤の開発は1952年にさかのぼります。それまでは、天然の生薬や抗生物質が皮膚炎の治療にはつかわれていました。症状に合わせていろいろな薬剤を駆使しても治療は長期に及ぶこともありました。

内服のステロイドはありましたが、副作用が全身に及ぶので、生命の危機に至らない皮膚炎には使用されることは少なかったようです。しかし、外用のステロイドの登場で単純なかぶれなどの皮膚炎は3〜4日でほぼ完治させることが可能となりました。それまでは、医師の適切な診断と対処、治療法にたいする深い知識が要されていましたが、ステロイドによって必ずしも熟練していない医師であっても簡単に炎症を抑えることができるようになったという側面もあります。

ただし、副腎皮質ホルモン(ステロイドホルモン)には副作用の危険もあります。具体的な症状としては、皮膚の表面が薄くなる、毛細血管拡張、できものができやすくなる、色素沈着、皮膚炎、その他に肥満や高血圧、糖尿病などの全身的な副作用を及ぼすことがあります。

アトピー性皮膚炎の治療は一般に長期に及びます。したがって、ステロイド剤の副作用の危険にもっともさらされやすい状態にあるといえます。そのため、本来は十分な知識と細心の注意をもって患者の症状の進行と全身的な健康状態を見極めながら、使用していく必要があります。しかし、病院の体制によっては、あるいは医師の個人的な資質によってはそれが十分にできない可能性もあり、実際にステロイド剤の副作用による健康被害も報告されています。

信頼できる医師と患者自身の自覚によって、ステロイド剤はきちんとした管理のもとに処方されたものを正しく使用していく必要があります。

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